小児眼科、まぶたの手術治療、近視の治療(オルソケラトロジー)眼鏡処方
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まぶたと斜視の手術

最新のまぶたの治療でスッキリと生き生きした目の状態を目指します

 

眼瞼下垂症について 眼瞼下垂は、まぶたが下がってきて見えにくくなる病態です。見えにくさの他にも、眠そう、肩こり、頭痛、疲れる等の症状があります。

    • 眼瞼下垂は大まかに3つに分類することができます。1つ目は生まれつきの眼瞼下垂、2つ目は大人になってからなる眼瞼下垂、3つ目は眼瞼下垂に見えるが、まぶたを上げる筋肉や腱に異常のない偽眼瞼下垂です。患者さんの症状は共通ですが、その病態によって治療法が変わります。

    治療法 主に局所麻酔で行います。
    • 眼瞼下垂手術(皮膚切除)~ 加齢のためにまぶたの皮膚がたるんでしまい、それがまぶたのふちをこえてしまった状態です。治療はたるんだ皮膚を切除します。
    • 眼瞼下垂手術(挙筋短縮)~まぶたを上げる筋肉の付着部の強化・修復が必要な場合、上眼瞼挙筋の腱やミュラー筋を同時に、または別々にはがして、短縮・固定します。切開した皮膚の部分は二重まぶたの線になるため、 傷は目立ちません。また、術中の定量やきれいなカーブの作成を容易に行うことができ、たるんだ皮膚の同時切除も可能です。
    • ボツリヌス毒素注射(眼瞼痙攣)~まぶたを閉じる力が強くなりすぎて、眼が開けにく場合には眼瞼痙攣が原因のことがあります。まぶたにだけ症状がある場合と、顔の半分全体に症状がある場合があります。痙攣している部分に注射を行いますが、動脈瘤が原因となっている場合にはその治療が必要になります。    

    睫毛乱生症、眼瞼内反症について 一般的に「逆さまつげ」と呼ばれるものです。まつげが角膜(くろめ)に接触した状態をいいます。 まつげは本来、まぶたの縁から外側(眼球とは反対方向)へ自然にカールして眼球にあたらないようになっています。


睫毛内反症では、まぶたの向きに異常はなく、正常なまつげの中で何本かが眼球に向かって生えているもの、まつげの毛根の周囲で起きた炎症による傷跡などが原因で、まつげの生える方向が不規則になってしまうもの、乳幼児において、まぶたの向きが正常にも関わらず、下まぶたの皮膚や皮下脂肪が過剰なことが原因で、盛り上がった皮膚によってまつげが眼球の方向に押し込まれているものがあります。小児では4~5歳になって顔が引き締まってくると治ることが多いため、あまり程度がひどくなければ様子をみます。

眼瞼内反症はまつげだけではなく、まぶた全体が内側(眼球の方向)を向いてしまう状態です。主に加齢によって、下まぶたを支えている組織やまぶたを閉じる筋肉がゆるんだり、まぶたの皮膚がたるむことが原因とされています。

治療法 局所麻酔で行います。主に4つの手術方法があります。
  • 縫合法~皮膚は切らずに糸を通します。抜糸はいりません。
  • 皮膚切開法~皮膚を切って糸を使ってまつげの位置を戻します。主に小児や若者で行います。
  • 眼瞼下制筋前転法~皮膚を切ってまぶたの向きを変えて睫毛の位置を調整します。主に高齢者で行います。
  • 瞼板切除~まつげの根元を切り取ります。
  • 霰粒腫について 霰粒腫はまつ毛の生え際の内側にあるマイボーム腺の出口が閉鎖し、慢性的な炎症が生じることで肉芽腫と呼ばれる塊が形成され、まぶたが腫れたように見える病気です。同じようにまぶたが腫れる病気に、麦粒腫(ものもらい)があります。細菌感染をきっかけに発症し、痛みを伴うことが多いです。これとは異なり、霰粒腫は無菌性の炎症が原因となるため、典型的な霰粒腫では痛みを伴いません


  • 小さいものであれば、治療なしでも内容物が排出されたり、吸収されたりすることがあります。この場合、数週間の経過で自然治癒することが期待できます。また、細菌感染を合併した場合には、抗菌薬や痛み止めを併用しながら、病状のコントロールをしていきます。大きくなったり、再発したりすることもあり、保存的に治らない場合は手術で摘出します。当院では再発を防ぐために表面から切開し、見える範囲で肉芽を除去し、術後の傷もできるだけ目立たないように気をつけています。
  • 翼状片について 翼状片とは、白目の表面覆っている結膜が黒目の部分にかかってくる病気です。紫外線にさらされることが原因と考えられ、高齢者に多い病気です。そのため、野外での仕事に従事する方に発症することが多く、ほこりやちりなども原因と考えられます。

翼状片が進行すると、充血や異物感なとを自覚します。さらに進行すると、黒目がゆがむことになり、乱視の原因となります。さらに進行して黒目の真ん中まで拡大すると視力低下や眼球運動が障害を受け、物が二つに見える症状がでたりするため、症状が悪化する前に手術が必要です。

翼状片は悪性の組織ではありませんが、進行性の疾患です。充血については点眼で治療をしますが、根本的な治療方法は手術になります。局所麻酔を用いて異常組織である翼状片を摘出します。ただし、摘出するのみでは再発するすことも多く、再発予防策を行うことが重要です。特に若い方(50歳以下)ではこうした予防策を講じても再発する確率が高いため、異常細胞増殖を抑制するために手術中にマイトマイシンC(抗がん剤)を使用することがあります。

  • 皮膚、皮下腫瘍について 眼瞼腫瘍には良性のものと悪性のものがあります。良性では母斑、眼瞼黄色腫、乳頭がん、脂漏性角化症、汗管腫、脂漏性角化症などがあります。悪性のもは基底細胞がん、脂腺眼、扁平上皮がんの順に多く、悪性眼瞼腫瘍の8~9割を占めます。

  • 腫瘍の発生部位に応じた手術を行います。まぶたの縁に盛り上がっている良性腫瘍は、まぶたのラインに沿って腫瘍を切り取り、傷口はそのまま自然治癒するのを待ちます。まぶたの縁から離れたものは、腫瘍のみを最小限の範囲で切り取って、周囲の皮膚を縫い寄せます。良性腫瘍は当院で治療できますが、悪性が疑われる場合には、周囲組織にも広がっている可能性があるため、全摘出が必要で、切除した断端に悪性組織がないか病理組織学的に確認が必要となるため、病理医のいる病院に紹介となります。
  • 鼻涙管閉塞症について 先天性と後天性があり、目から鼻にかけての涙の通り道である鼻涙管が閉塞した状態で、涙が鼻に流れていかなくなるため目に涙がたまります。このために、涙や目やにが出やすくなります。

  • 先天性のものは1歳までに90%以上の症例で、閉塞の改善が見られるため、症状が軽い場合は鼻涙管マッサージで様子を見ます。症状が重い場合には、点眼で目やにをおさえ、針金のようなもので鼻涙管を通す処置(涙道ブジー)を行います。後天性のものは、涙道ブジーを行った後に、涙管チューブを留置し、涙道を広げ、症状が改善してきたらチューブを抜きます。長期間たっている場合にはチューブが入らないないことがあります。また、涙管チューブ後に再閉塞した場合、涙嚢と鼻を交通させる手術が必要となるため、専門の病院に紹介となります。
  • 斜視について

治療法
①眼鏡 遠視が原因で起こる内斜視に対しては遠視の眼鏡を処方します。

②プリズム眼鏡 プリズムレンズ(光の進路を変えるレンズ)を入れることで、ものが二つに見えたり、眼が疲れる症状を改善します。

④ボツリヌス療法 ボツリヌス菌が作り出す天然のタンパク質を有効成分とする薬を筋肉に注射する治療法です。菌そのものを注射するわけではないので体への害はありません。一時的に筋肉を麻痺させることで眼の位置を調整します。効果は一時的で、通常は3~4ヶ月で消失することが多いです。(12歳以上が保険適応となります)

⑤手術 目には目を動かすための筋肉が6本ついています。そのうちの1つか2つの筋肉を移動させて目の位置を治します。
後転法…筋肉の付着部を後ろへずらすことで、作用を弱めます。
前転法…筋肉を短縮して元の位置に縫い付けることで、作用を強めます。
例)外斜視の場合、目を外側に向ける筋肉を弱める(後転)、または目を内側に向ける筋肉を強める(前転)ことで、外ずれを治します。



  • ドライアイについて ドライアイは、涙の量が足りなくなったり、涙の成分が変化したりする病気であり、目の表面に傷を伴うことがあります。ドライアイが進行すると、視力低下や痛み、角膜上皮剥離(角膜が乾燥してはがれる病気)を発症してしまうこともあります。ドライアイの症状は、目の乾きからだけでなく疲れ目から痛みまで様々。それが一時的なものなのか、目の表面に障害が起きているためなのかは、眼科でのきちんとした検査なしに判断することができません。放置しておくと、知らないところで症状が悪化し、治療が難しくなることがあります。


  • 点眼治療 水分を補足して傷ついた目の表面を直すタイプの目薬と、涙の各成分にはたらきかけるタイプの目薬があります。患者さんごとの涙のタイプに応じて、正常に機能していない涙の層をターゲットとした点眼治療が、可能になりました。
  • 涙点プラグによる治療 点眼で効果が得られない場合は、涙点閉鎖による治療を行います。 涙の出口である涙点を閉じ、涙が鼻に流れるのを止めて、涙を目の表面に十分にためる方法です。シリコンや合成樹脂製の涙点プラグを挿入します。
  • IPL治療
  • マイボーム腺機能不全について マイボーム腺とは、眼瞼(まぶた)のまつ毛の生え際よりもやや内側にある、油分を分泌する器官のことで、上眼瞼に25、下眼瞼に20前後あるといわれています。 マイボーム腺は、油分を分泌することにより、涙が蒸発するのを防ぐ大切な働きをしていますが、この機能に問題が生じるのがマイボーム腺機能不全です。


マイボーム腺機能不全によりドライアイが発生し,ドライアイに伴う眼乾燥感,眼疲労感な どの自覚症状が現れます。国内の疫学調査では 50歳以上 の日本人の 10~30% 程度が MGD であることが示され ており,ドライアイの原因の86%といわれており、MGD は多くの人々のquality of life を低下させ る疾患です。

  • セルフマネージメント~眼瞼緑の清拭(Lid hygiene)綿棒や専門のアイシャンプーなどでまつげの生え際をきれいにします。
  • セルフマネージメント~温法(Warm Compress)アイマスクなどでまつげの生え際を50度5分を朝夕2回暖めることで、油分がでやすくなります。
  • 薬剤による治療(抗炎症、 抗菌薬を用いた治療~テトラサイクリン系内服 (細菌のリバーゼ活性を抑制、マクロライド系点眼内服で症状が改善します。
  • 眼科で行う処置~油脂蓄積の予防のために油脂の圧出子を用います。
  • 眼科で行う処置(新しい治療)~IPL (Intense Pulsed Light)やサーマルパルセーションシステム(Lipiflow)など。
マイボーム腺機能不全(MGD)によるドライアイは、市販の点眼薬で治そうとしている人がはるかに多く、眼科医の最新デバイスで治療するという人はまだまだ少ないため、目のかすみ、疲れ目、痛み、充血などがある方は原因をみつけ、きちんと治療すれば症状が劇的によくなることがあります

まぶたの治療の流れ

1.問診・触診

問診・触診患者様の普段の生活などの環境までのじっくりお聞きし、目の状態を見せていただき、症状の本当の原因を探ります。

その上で、治療方針を患者様にご提案いたします。



2.点眼による処置

手技による処置手術せずに症状が改善することがあるため、まずは点眼などの手術以外の治療で2週間から1ヶ月程度様子を見ます。

3.手術による処置

機器による処置点眼やその他の治療で症状しない場合には、手術を選択します。

同じ症状でも、その方によって手術方法が変わります。一番いい方法を選択して手術をさせていただきます。

4.治療後のアドバイス

治療後のアドバイス術後は翌日に診察をさせていただき、皮膚の縫合をした場合は1週間後に抜糸となります。

その後は1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後の診察で終了となります。

1ヶ月程度で自然な状態になりますが、再発防止のためにできることなどをアドバイスいたします。



当院の治療のをおすすめする3つの理由

原因をじっくりお聞きします

症状の原因をさぐるためじっくりお話をお聞かせいただきます。

 

最適な治療方針をご提案

点眼と手術を組み合わせて最適な治療方針をご提案します。

 

再発防止のアドバイス

術後に症状が改善しない場合には、他の手術方法や再治療も考えます。


当院の手術治療は保険診療で行いますが、術後は自然な状態を目指します。

まぶたの治療は自由診療での手術も沢山行われていますが、私は美容目的ではなく、目のことを考えた、症状にあった適切な治療をすることを専門にしています。

まぶたの手術をしたのに、症状が改善しないという方が少なくなればと思っています。

院長 池本淳子


治療費について

当院での手術は保険診療で行います。
19歳以上の成人の手術費用は下記の通りとなります。

手術費用(保険適用の場合)

    1割負担/3割負担  
【眼瞼内反症手術】
縫合法 1990円/5970円
内反(皮膚切開) 2590円/7770円 
下制筋前転法 4230円/12690円
瞼板切除術 1730円/5190円 
【眼瞼下垂手術】
下垂その他 6070円/18210円
眼瞼挙筋前転法 7200円/21600円
【霰粒腫摘出術】 1730円/5190円
【翼状片手術】 3650円/10950円
【腫瘍摘出術】 1660円/4980円
【涙管チューブ】 1810円/5430円
【ボトックス注射】3840円/11522円
【斜視手術】 
 前転法 4280円/12840円
 後転法 4200円/12600円
 前転+後転法 10970円/32910円

       

 こはる眼科 

一人ひとりに合わせた丁寧な治療を心がけます。


受付時間: 10:30〜18:30 

所在地: 大阪市中央区糸屋町2-1-4 CROSS BLDG3階

Nakaoe Park, North side

診療時間
10:30〜13:30
14:30〜18:30
★金曜午後:手術
休日:日曜、月曜、祝日